白内障手術

白内障の治療

日常生活や車の運転に支障がある場合には、手術による治療をお勧めします。

白内障はほとんどの場合、加齢が原因で発症します。早ければ40歳くらいで発症し、80歳を超えると程度の違いはありますが、ほぼすべての人が白内障の状態にあります。
初期の白内障で視力にあまり影響のない場合には、点眼薬でしばらく様子を見ることもありますが、点眼薬では白内障そのものを治すことはできません。そのため、白内障が進行して見え辛くなったり、日常生活やお車の運転に支障が出てきたら、手術治療で視力を回復させることが必要になります。
当院では術後のQOV（Quality Of Vision：見え方の質）にこだわっております。

白内障手術

白内障の手術は、濁ってしまった水晶体を取り出し、代わりに人工の眼内レンズを入れるというものです。眼内レンズの寿命は非常に長く、いったん眼の中に挿入すると取り替える必要はありません。
当院では、濁った水晶体を超音波で砕いて吸い出し、そこに眼内レンズを挿入する超音波水晶体乳化吸引術を行っています。
手術時間は10分程度です。点眼麻酔を使いますので、手術中に痛みを感じることはありません。手術は片眼ずつ行います。両眼を手術する場合には、1週間ほど間隔をあけて実施します。

乱視矯正について

当院では、白内障手術において、乱視矯正を積極的に行っています。

乱視とは、角膜や水晶体の表面に歪み（目の屈折異常）があるために焦点があわず、ものがぼやけて見える状態をいいます。
白内障手術で、通常の眼内レンズを挿入しても乱視の矯正はできません。当院では、通常の眼内レンズを挿入しても乱視が残り良好な見え方が得られないと考えられる方には、積極的に乱視矯正用の眼内レンズを挿入して、術後の良好な見え方を追求しています。
白内障手術で乱視矯正を行う場合、眼内レンズを正しい角度に入れる必要があります。 当院では、白内障手術のガイダンスシステム「VERION（べリオン）」を導入しており、眼内レンズの軸決めや、眼球の中心・眼内レンズの中心のズレなどを手術中に確認し、正確で精度の高い眼内レンズの挿入を行うことが可能になっています。
ただし、乱視が軽度で通常の眼内レンズでも良好な視力が得られる場合や、不正乱視などで乱視矯正眼内レンズを用いても矯正が難しい場合は適応となりません。

白内障手術の流れ